名古屋市美術館特別展 永青文庫 日本画の名品 | 東海雜記

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猫は絶対的な正直さを持っている。 ―ヘミングウェイ
 
 
休日。いつものように家でだらだらするのんびりするのも体の健康によいのでしょうが、このチラシに誘われて、たまには心の健康、と名古屋市美術館に行きました。
菱田春草の「黒き猫」。ふわふわの毛並みが実に可愛らしい。
 
ところが、入場後知ったのですが、この絵は2月7日からの後期展示なのです。
 
 
美術館の前に大きく出てますが、今はまだ見られません。
同じところに上村松園の「月影」もありましたが、こちらも後期の展示。
 
先ほどのチラシをよく見ると、確かに小さな字で(後期)と書いてありました。
見られないものは仕方がありません。またの機会を楽しみにします。
 
私のようにがっかりした人は結構いるみたいで、美術館のHPに、1月20日付(14日の特別展開始後)の「お知らせ」で
「【重要文化財】菱田春草の《黒き猫》は後期に展示します」として
「開催中の特別展「永青文庫 日本画の名品」の出品作品につきまして、重要文化財3点のうち、菱田春草の《黒き猫》と小林古径 《髪》につきましては、後期に展示をしますので、ご了承ください。」
とあります。
 
名古屋市内や近郊の人は「もう一度」という気にもなれますが、そうでない人も多いですから、これはあまりよろしくないでしょう。他の美術館や博物館などもこんな事があるのかしらん。
 
 
展示は日本画の名品と禅画の2部構成でした。菱田春草、横山大観、下村観山など文字通り「レジェンド」達をはじめとする名品に圧倒されつつ、じっくり堪能した後は、白隠慧鶴(はくいんえかく)、仙厓義梵(せんがい ぎぼん)という江戸時代の二人の、どこか恍けた禅画を楽しめました。
歴史好きなオッサンとしては、源頼朝、義経兄弟を描いた「黄瀬川の陣」や、卑弥呼、額田の王(おおきみ)」の作者、安田靫彦(やすだゆきひこ)の秀吉(「聚楽の茶亭」)を見ることができてラッキーでした。
 
 
「猫か乕(とら)か當(あて)てみろ」 仙厓義梵「虎図」(絵葉書より)